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変な名前、海編
俺は、ガキの頃から大変、図鑑が好きだった。
友達と遊ばないときなどは一日中図鑑を見てても飽きないくらいだった。
宇宙、地理、歴史、数学、魚類、動物、昆虫、乗り物、科学
胸をときめかせ、未知なるものへの好奇心の趣くまま何時間も、何時間も貪り読んだものだ。
特に生物関係・・・・、動物や昆虫、植物の図鑑が好きだった。
恐竜の図鑑なんかも、何種類買ったかな?
話がそれたが、そうして図鑑を読みふけっている頃、子供心に
どうしても納得できない、怒りに似た疑問が湧き上がってくるようになった。
それは、こんなに図体がでかくなった今でも変わらず、俺の中に存在している。
特に、魚類と、昆虫の図鑑にその感情は向けられるようになった。
それは・・・・・・・・、
「なんでこんな変な名前の生き物がいるのか?」
ということだ。
今回、紹介するのはホンの一部ではあるが
これを読んでくれた人に俺の感情を共有してもらいたい。
俺は、大阪在住なので、
「なんでやねんっ!!」
と、心の中でいつも絶叫しているのだ。
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リュウグウノツカイ |
これは綺麗だよな。「竜宮の使い」。うん、素敵なネーミングだ。
こういうのはメルヘンチックでさ、子供の想像力をかきたてる素晴らしいネーミングだと思う。
こういうのはいいんだよ。名前をつけた奴に拍手を送りたい。
ちなみにこの魚は大きいのになると3メートルくらいあるんだぜ。
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ゴイシウツボ |
ニセゴイシウツボ |
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ウメイロ |
ウメイロモドキ |
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カニハゼ |
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カワテブクロ |
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タコノマクラ |
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オオグソムシ |
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オシャレハナダイ |
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オジサン |
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オジサン |
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オジサン |
「碁石ウツボ」というネーミングは全然分かる。誰でもわかる。
まぁ、そこからして安易と言えば安易なんだけどもな。
問題はどうして左が本物で右が偽物なのかだ!!
当ててやろう。誰でも分かると思うけど、あえて言葉にしよう。
最初に見つかったのが左なんだ。博士は喜んで名づけた。
「博士・・・!このウツボは??」
「うむ。発見されていない新種のウツボだ。それにしても見事な模様だな。よし!これをゴイシウツボと名づけよう!」
「博士!やりましたね!ん?博士、あそこにもう一匹ウツボがいます!あっ!似ているけども違う種類です!!」
「え゛ーー!?また見つかったのぉ?さっきより感動が少ないなぁ。めんどくせぇ。なんだかなぁ〜。あぁ、もう偽でいいや。ニセ。それはニセゴイシウツボと名づけよう。」
そう、こんな風に名づけられたに違いないのだ。お察しの通り右のウツボは偽者でもなんでもない。むしろ白と黒とのコントラストの鮮やかさからいってもこいつこそ、本物のゴイシウツボと名乗ってもいいくらいだ。
「どうして俺が偽者なんだ!!」
ニセゴイシウツボは心で叫んでるに違いない。
名誉毀損で訴えてもいいくらいだ。
左右に分かれて法廷で争う「ゴイシウツボ」と「ニセゴイシウツボ」。
果たしてどちらが本物なのか??議論は白熱し、まさに法廷は興奮のウツボ。
くだらん。我ながら。だから文字も大きくしないし、色もつけない。
しかし、実際、なんでなんだろうな。
一生、偽者の汚名をかぶって生きていくのか「ニセゴイシウツボ」。
くやしくないのか「ニセゴイシウツボ」。
せめて「オセロウツボ」
とでも名づけてもらえれば偽者の汚名をかぶることもなく、悲劇は起こらなかったろうに・・・。
問題はここからだ。たとえば、これはどう思う?
次も似たようなケースだ。
もどきってなんやねん!
これも訴えられても仕方ないな。
しかも、全然、「梅色」と違うし。
こんなものは初歩の初歩だ。
もしかしたらみんなも思ったりした事があるかも知れん。
名づけた奴の気持ちも分からんことも無い。
少し、レベルを上げるぞ!
カニに見えるか?
確かにだ、確かに、目玉が飛び出て二つあるわな。
しかし、俺にはどうしてもカニには見えん。
- だいたい、「人手(ヒトデ)」だろ、語源は?
人の手に似てるからだろ?いまさら、手袋はないよなぁ・・・。
物言えぬ、ヒトデ・・・じゃなかった、テブクロに替わって俺が怒ることによって今回は事なきを得たが・・・。
本当に人間って勝手な生き物だな。これを名づけた奴はまさに
「ヒトデナシ」だ。
ちなみに
「そこのカワテブクロとって」
と言われて、このヒトデを差し出すようなギャグをかました人は人類史上に
いるのか?いないのか?
そいつを知りたい。
もう、次は何がなんだかわかりません。
はい。
多分、命名者が最初に発見したとき、蛸がこれを枕にしてスヤスヤ居眠りをしてたんでしょうね。
「蛸の枕」。
んなわけ、あるかっつ!
いくらなんでもクリエイティブすぎるぞ!
・・・・・「悪魔ちゃん」事件って、覚えてるか?
自分の子供に「悪魔」と名付けようとした親が役所に届け出て
驚いた役人が
「そんなことをしたらこの子の一生が台無しになるかもしれない」
と言って断って世間で物議をかもし出した、あれだ。
こいつの一生が台無しだろ!
こいつは一生、「蛸の枕」として、生きていかなければならない。
なんの罪も無いのに重い十字架を背負わされてしまった。
別に笑いを取りたいわけでもない。
ただ、海の底でのんびり暮らしたいだけだったのに。
だいたい、これを見て、これが何の生き物だか分かるか?
今までのは、いかに名前が変でも姿を見たら分かったよな?
「カワテブクロ」もシャレで名前を付けられたとしてもヒトデと分かるし、
「カニハゼ」だってハゼだって分かる。
でも、ただでさえ、こんなにわけが分からない生き物にこんな名前をつけてしまうと
本当にわけが分からん。
「これは変わった生き物ですね!何という名前ですか?」
「タコノマクラです。」
「タコの枕ですか!」
「・・・・・・。」
タコがこれを枕に寝てるところしか想像出来ん!
もう、こいつの生態とか、特長とかどうでもいい。
タコがどのようにこれを枕にして眠るのか見てみたいという風にしか頭が働かない・・・!
って言うか、超見てぇ!!
つまり「タコノマクラ」という名前を聞いてしまった時点で、この生き物がどんなものだとか、
そんなことはどうでもよくなってしまうのだ。
「蛸の枕」というタコの生活必需品としてのイメージしか涌いてこなくなる。
そんな馬鹿な話があるか。こいつ立派な一つの生き物のはずだ。
こいつとタコとは無関係のはず。こいつがいつ、タコに頼った??タコのモノに成り下がった?
いいか、こいつはな、こいつはなぁ、
「タコノマクラだ・・・・・。」
やっぱりタコの枕。
これ、気持ち悪いよな。フナムシがでっかくなって、白くなったような奴だ。
で、「大糞虫」。ウンコには見えんが。ウンコを食うのか?
なんか、これを発見した奴が、その日に機嫌が異様に悪かったのか?
気持ち悪い上に「大糞虫」。一つもいいところありゃしねぇ。
まあ、別にいいがな。見た目からもあまり同情心が起こらん。
「手長達磨鰈」
手が長い達磨の様な「カレイ」だ。
??
手なんかどこにあるんだ?
だいたい、達磨って手も足も無いんじゃねーか?
ぜんっぜん、分からん!
どこが、手長なのか、達磨なのか、皆目見当もつかん。
ただ一つ、「カレイ」と聞いて言えるのは
「喰えるのか?」
(ジムシー風)
名前も、生き物としてもわけ分からん。
「名は体を顕す」とはよく言ったもの。
名前分かりにくいと、
やはり生き物としても分かりにくい。
研究は進んでるのかな?
「博士、このオキテノズルモズルを見てください。」
「ほう。この、オキテノズルモズルはかなり大きいな。」
「そうでしょう、普通のオキテノズルモズルに比べるとこのオキテノズルモズルは3倍くらいありますね。」
「するとオキテノズルモズルは生息地域によって・・・」
絶対に業界語が存在するぞ。
「モズルちゃん」とかな。
おしゃれかー。考えてみれば「おしゃれ」っていう言葉も変な語感だな。
「御洒落」、つまり「洒落」に丁寧語の「御」がついたものだな。
でも、「おしゃれ」って主観だよなー。
最後は、なんだこりゃ?
ま、確かにひげは生えてるが・・・。
よく、こんな名前が学会を通ったな!!
「えー、私は今度、新たに見つかった魚に”おじさん”と命名したいと思います。ご覧になれば分かるとおり、この魚の特徴は2本の長いひげでありまして、これが私の近所のおじさんにそっくりなんであります。この近所のおじさんは私が子供の頃、非常に親切にしてくれまして、ああ、見てください。一見、無愛想なところなんかもそっくりなんですよ。さらに、この・・・」
名前なんて案外こんな風に決まってるのかもしれないね。
今回はいかにものの名前がいい加減なものか分かっていただけたと思うなぁ、しかし。
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オオグソムシ |
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テナガダルマガレイ |
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オキテノズルモズル |
どうして、左が本家本元の「碁石うつぼ」で、右のが「偽碁石うつぼ」なのか論理的に説明できるか?
これは名誉毀損で訴えると共に、「事実と違う」ということで
に電話せねばなるまいな。
でも、よく
「煮たり焼いたりすると梅色になる」とか、
「ある特定の条件下で梅色に見える」とかそういうマニアックな名づけ方をされてるときもある。
名づけた奴が鼻をヒクヒクさせて
「ね?だから言ったでしょ?へへーン!」
って感じで得意がってそうで
ムカツク!!
こういう場合も
「紛らわしい、分かりにくい」ので
やはり
に電話だ!!
・・・どう思うよ。今までのは、まだ生き物に例えていた。
「皮手袋」って、なんだよっ!!
「モノ」じゃねーか!!
しかも、ごていねいに材質までネーミングされてる。
しかも、しかも
「材質というなら、むしろムートンだろ!と叫びたいのは俺だけではないはずだっ!!」
「○○ヒトデ」とは、一言も名前に入ってない。
「オニヒトデ」や「イトマキヒトデ」はちゃんと入ってるのに。
「手袋」で名前を切ってしまったら・・・何がなんだか・・・。
っていうか!!いまさら「手袋」ってなんだよ!!
怒
何かに似てるから、似ているものの名前を付ける。
いいでしょう。よくあることだ。
しかし、これは全く似ていない。
ひれの目玉をカニに似ていると感じる命名者のセンスを疑いたい。
多分そいつはいつもこんな風だったろう。
そいつ「なぁ、これ、あれに似てると思わない?」
友人「え゛え゛〜??そうかぁ〜??
そいつ「○○ってあの人に似てるよね?」
友人「え゛え゛え゛〜?マジィ?言われたことないよ〜。」
こういう風にハズシまくっていたに違いないのだ!
そういう恨みを自分の自由になる生物学で晴らしたに違いないのだ!!
もっとそいつの名づけた生き物を見てみたい。
絶対に名前とは似てないはずだ!!
見えないかもしれないが、ちゃんといるので安心してくれ。
オオグソムシだって、考えようによっちゃおしゃれだぞ。
白一色の大胆な配色だし。だのになんで気色悪いんだろうな、こうも。
しかし、同じ海の生き物なのに偉い待遇の差だな。
考察してみました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
マジかっ!?
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